自然
「北斗の水くみ」写真展2017
平成29年11月4日(土曜日)、「北斗の水くみ写真展」審査委員会が開催され、作品5点が選出されましたので、ご紹介します。
優秀賞:1点 入選:2点 技術・特別賞:各1点
撮影場所 | 大分県玖珠町伐株山 |
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撮影日時 | 2月15日午後9時半頃 |
コンセプト | 伐株山にあるカフェ、設計はななつ星を設計した水戸岡鋭治さん。空にもななつ星のななつ星つながりです。 |
撮影機材 | 一眼レフデジタルカメラ |
撮影時の苦労や ポイントなど |
麓の街明かりがあり露出に苦労しました。 |
撮影場所 | 北九州市小倉南区昭和池公園 |
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撮影日時 | 2017/04/13 22時20分 |
コンセプト | 桜の季節にしか撮れない風景と星空を |
撮影機材 | 一眼レフデジタルカメラ |
撮影時の苦労や ポイントなど |
今年は満開になるタイミングがなかなか読めず、天気との兼ね合いもあり撮影タイミングが難しかったです |
撮影場所 | 静岡県御殿場市 |
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撮影日時 | 2017/3/19 3:32 |
コンセプト | 富士山と北斗七星 |
撮影機材 | 一眼レフデジタルカメラ |
撮影時の苦労や ポイントなど |
お気づきだとは思いますが、自撮りです。一緒にキャンプに来た、妻と息子はテントの中で熟睡。 この日は雲が多く、ようやく晴れてきた時に撮影した一枚で、30秒間のバンザイはきつかったです。 |
投稿いただきました作品は下記の通りです。
撮影場所 | 福岡県宗像市北斗の水汲み公園 |
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撮影日時 | 2017年6月15日AM3:51 |
コンセプト | 星景、星野写真を始めて半年。初めて「北斗の水汲み」にチャレンジです。 |
撮影機材 | CANON EOS KissX7、SIGMA 17-50 f2.8ズームレンズ |
撮影時の苦労や ポイントなど |
全てが初めてです。告}もありきたりですし、この時刻になってPM2.5が増えてきて水平線間際が霞んできてます。薄明時刻重なってましたが、β星、γ星がしっかり写ってくれていて、梅雨間の水汲みを撮ることができました。 |
撮影場所 | 遠賀郡芦屋町夏井ケ浜 |
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撮影日時 | 2017-9-28 pm19:40 |
コンセプト | 北斗七星の中を通過してゆくISS=国際宇宙ステーションの光跡を狙った。 |
撮影機材 | 一眼レフカメラ、デジタルカメラ |
撮影時の苦労や ポイントなど |
北斗七星の姿とISS=国際宇宙ステーションの光跡がタイミング良く収まるか? 等々!! |
撮影場所 | 福岡県宗像市北斗の水汲み海浜公園 |
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撮影日時 | 2017年10月9日20時頃 |
コンセプト | 水汲みのタイミングの北斗七星とこぐま座(小さいひしゃく)を一緒に収めてみました。 |
撮影機材 | APS-Cサイズ一眼レフデジカメ |
撮影時の苦労や ポイントなど |
大気下層の状態が悪く、この後の写真にはβ星、γ星が写ってませんでした。北斗七星の位置が若干高いのが悔やまれます。 |
撮影場所 | 飯塚市久保白ダム |
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撮影日時 | 4月12日午前2時半ごろ |
コンセプト | 桜の花を見る北斗七星 |
撮影機材 | ミラーレスデジタルカメラ |
撮影時の苦労や ポイントなど |
撮影時の苦労やポイントなど:月明かりを使って桜と北斗七星を撮影しました。 |
撮影場所 | 福岡県糸島市桜井二見ヶ浦 |
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撮影日時 | 8月26日午後10時半頃 |
コンセプト | 夫婦岩と北斗七星 |
撮影機材 | 一眼レフデジタルカメラ |
撮影時の苦労や ポイントなど |
撮影時の苦労やポイントなど:背後の道路から強烈な明かりと海面上の雲に苦労しました。 |
撮影場所 | 福岡県遠賀郡岡垣町黒崎鼻付近 |
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撮影日時 | 9月30日21:22 |
コンセプト | 北斗の水くみを横目に、国道495号を走り抜ける車のテールライト |
撮影機材 | Pentax K-r f/3.5 35.6秒露出 ISO400 F18mm |
撮影時の苦労や ポイントなど |
時間が早かったせいか車の明かりが邪魔だったので、どうせなら映してしまえという気になりました。 |
撮影場所 | 福岡県遠賀郡岡垣町黒崎鼻付近 |
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撮影日時 | 9月30日 21:22 |
コンセプト | 国道495号線を横切る飛行機の光跡 |
撮影機材 | PENTAX K-r f/3.5 35.6秒 ISO400 F=18mm |
撮影時の苦労や ポイントなど |
国道495号線で水くみを撮りました。飛行機の光跡がよく映りました。 |
撮影場所 | 大分県玖珠町伐株山 |
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撮影日時 | 2月15日午後9時頃 |
コンセプト | 上る北斗七星がクエスチョンマークに見える様子 |
撮影機材 | 一眼レフデジタルカメラ |
撮影時の苦労や ポイントなど |
広大なテーブルマウンテンと北斗七星のバランスに苦労しました。 |
本年度もたくさんのご応募ありがとうございました。
例年と同様に見ごたえのある数々の作品に、深く感動を覚えつつ審査させていただきました。
今回で10回目を迎えた本写真展ですが、回を重ねるたびに技術性、芸術性にも素晴らしい作品が増えてきており、構図や被写体にも工夫を凝らしたものもあって、審査員一同での熱の入った議論が交わされました。
優秀賞の「星空カフェ北斗」ですが、技術点・芸術点が高いほか、他の作品と比べてもとても美しい天体写真として仕上がっていました。
入選の「春の北斗」「恐竜博物館と北斗七星」については、北斗七星と被写体がきれいにマッチしているよい写真だと思います。
入賞のほとんどがそのコンセプトを含んでいないという結果に少し複雑な気持ちではありましたが、北斗の水くみの撮影の難しさに加え、雨天が多かったためにシャッターチャンスを逃した撮影者も多かったのでしょうか。
天体写真としての素晴らしい作品も多くみられましたが、季節による星々の位置関係や、夜空を美しく撮るための知識、なによりも、誰も見たことのない瞬間を収めたいという思いを胸に、日本各地の星空を巡っていたのではないかと思うと、その実行力と執念には本当に感服いたします。
高性能の一眼レフを用いた撮影が多い中、コンパクトなデジタルカメラでも負けないくらいの写真が撮れることが実証された作品は、以前に紀要でコラムを執筆した当委員のものでした。なかなか敷居の高い天体写真ですが、最近ではスマートフォンと専用のアプリを使ってでも気軽に撮れるようにもなっているようですので、まだ誰も見たことのないような作品を拝見する日がくるかもしれません。
受賞された方々の作品は、本年度もこの博物館で掲載するとともに、海の道 むなかた館入口のデジタルサイネージでも展示する予定です。
最後に、近年、写真感度など写真機器、技術の進展はめざましいものがありますが、また、それらは高価にもなりました。
しかし、やはり、撮影者の感動を伝える作品を期待します。
平井 正則
<審査委員(敬称略(50音順)*印は写真展実行委員)>
伊津 信之介*、上野正雄、梅林信治、角田 佳昭、平井 正則*、平松 秋子*、堀内 伸太郎*、宮川 幹平*