私たちの北の夜空にある7つの星をつなぐと左の絵にあるような水を汲む「ひしゃく」の形に見えます。
そこで東洋ではこれらの星を北のひしゃく(斗)の形をした七つの星といういみで「北斗七星」と呼びます。
宗像の位置は東経130度32分、北緯33度48分に位置し、北の中心にある北極星が高度33.5度、北の水平線は赤緯+56.5度にあります。
夏になると、北斗七星を形作る"ひしゃく"が水を汲み、冬になると南は老人星「カノープス」を見ることができます。
世界では地中海南岸、アメリカ南部にあたり、この緯度で北に海を臨む都市では世界的にも珍しいところにあり、そこで、北の夜空の饗宴(きょうえん)"むなかた"といえます。
かに、おおぐま(ミザール)、しし(レグルス、デネボラ)、りょうけん(コル・カロリ)、うしかい(アークトゥルス)、おとめ(スピカ)、からす
ヘルクレス、さそり(アンタレス)、へびつかい、かんむり、いて、こと(ベガ=織姫星(おりひめぼし))、はくちょう(デネブ)、わし(アルタイル=彦星)、いるか
ケフェウス、みなみのうお(フォーマルハウト)、ペガスス、アンドロメダ、カシオペヤ、うお、くじら(ミラ)、ペルセウス、おひつじ
おうし(アルデバラン、※すばる)、ぎょしゃ(カペラ)、ふたご(カストル、ポルックス)、こいぬ(プロキオン)、おおいぬ(シリウス)、オリオン(ベテルギウス、リゲル)
※「すばる」は日本古来の五つくらいの星の集まりの名前で、西洋では「プレアデス星団」(散開星団)です。
北斗七星の動きを注意深く観察すると、秋の夜半にはその一部が水平線に隠れるようになります。この姿が「天の北斗七星が水をくむ」というわけです。
ちょうど都合の良い位置にくる「水をくむ」北斗七星を観察するには、年中でも秋の夜半だけになります。時刻は9月20日なら午後10時頃、星座は毎日約4分早く昇るので、10月20日になると午後8時頃になります。
宗像ユリックス・プラネタリウムが制作した“北斗の水くみ”が詳しく分かる動画をyoutubeにて公開いたしました。
宗像は世界でも珍しい北斗七星が海水をくむ“北斗の水くみ”現象を見ることができます。「どうして北斗七星が水をくむように見えるの?」など、まるでプラネタリウムを見ているかのような映像で詳しく解説します。
私たちの北の夜空にある7つの星をつなぐと左の絵にあるような水を汲む「ひしゃく」の形に見えます。
そこで東洋ではこれらの星を北のひしゃく(斗)の形をした七つの星といういみで「北斗七星」と呼びます。
私たちの北の空を観察すると星たちは北極星の周りを毎日、反時計回りにぐるっと1回まわります。北斗七星もその例外ではありません。
そこで、この北斗七星の動きを注意深く観察すると秋の夜半には北斗七星が北極星と水平線の間を西から東にくぐり、右の絵のような姿になります。
この姿はまるで天のひしゃくが水をくんでいるようではありませんか!!
それで、これを天の北斗七星が水をくむというわけです。
毎日必ず1回「水をくむ」のですが、昼間は明るくて星が見えません。冬は夕方、春は昼間、夏は朝方です。
ちょうど都合の良い位置にくる北斗七星を観察できるのは年中でも秋の夜半だけになります。
時刻は9月20日なら午後10時頃、星座は毎日約4分早く昇るので、10月20日になると夜8時頃になります。
下の図を見て下さい。横の線は北緯33度の場所を示し、この場所で見ると北斗七星のコップの底にあたるふたつの星の東側の星(大熊座ベータ星)が水平線または地平線すれすれを通ります。
次の条件は「水をくむ」のですから、北に水平線のある風景の場所でなければなりません。もちろん、北の水平線は湖、もし海なら波の穏やかな内海の方が最適でしょう。上の図を見るとアメリカは陸の上ですし、地中海南岸は少し緯度が低過ぎます。意外とうまい場が見つかりません。
こうして、このふたつの条件を満足するのは世界広しといえども日本の九州北部海岸しかありません。
詳しくは関門から若松北海岸、波津海岸、さつき松原につづく海岸(あるいは宗像大島北側河岸)だけのようです。
星座を観察するのですから、晴れた夜で月のない夜が良いでしょう。直接街灯の射さない暗い場所で40分くらいの時間をかけてよく眼を暗闇に慣らして観察しましょう。
冬になると南方の高度3度で明るく光る星「カノープス」は、夜空でもっとも明るく光るシリウスの真南に位置します。その名前は、むかし水先案内人をしていたギリシャの船乗りの名前からつけられました。
日本では、地平線のぎりぎりの高さで見ることができるカノープスは、本来ならシリウスと同じくらいの明るさがあるのですが、地球の大気の影響でやや赤みがかかった暗い星にしか見えません。
日本ではこの星のことを「布良星(めらぼし)」、「西心星」、「南のひとつ星」などと呼ぶ地域があります。
むかしはこの星が見えると嵐がおこると信じられていましたが、中国では「南極老人星」と呼ばれていて、七福神のひとり「寿老人(じゅろうじん)」と信じ、この星を見ることができると長生きができるといわれていました。
冬場に現れるこの「水をくむ北斗七星」を見るときは、防寒着を準備しましょう。また、夏でも薄着は禁物です。
月の満ち欠けなどの情報は、新聞にも掲載されているので、それを参考にするといいでしょう。新月(月齢0)の夜が観察するのにもっとも適しています。
雨上がりには、大気中のチリが流されて空気が澄んだ状態になります。
小高い所で、まわりに木々がしげっていない場所を選びましょう。
くれぐれも車の往来があるところでは控えてください。街灯などの光が入ってくる場合は、手や本などで光をさえぎると、肉眼でも見えやすくなります。
星の位置を知るための、星座盤や星図があれば便利です。
天体観測用の望遠鏡がなくても、バードウォッチング用の双眼鏡でも十分に見ることはできます。
暗闇を歩いたり星図を見るときのために、懐中電灯などのライトに赤いセロファンを付けるなどの準備もしましょう。(星図と夜空を較べる時にライトが明るすぎて見難いので赤いセロファンのフィルターを付けると便利だからです。)
大島にある中津宮の横を流れる天の川では、毎年8月7日の夜になると、ほとりの祭壇のまわりに笹を立て、願い事を書きつづった短冊(たんざく)を結びつけて成就を祈ります。
鳥居のまわりでは、浴衣を着た大人から子供までもが加わって七夕おどりを奉納します。
近くには伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が祀られた牽牛神社(けんぎゅうじんじゃ)があり、その天の川のはさんだ反対には、伊邪那美命(いざなみのみこと)が祀られた織女神社(しょくじょじんじゃ)があります。古くから伝えられているこの風習は、七夕まつりとして島の人々に受け継がれています。
このまつりは、古今集栄雅抄にも記録されていて、もともと縁結びの行事として鎌倉時代以前から行われていたと考えられています。
一、
島の嬢もんさんの
七夕踊り
通う磯道の 中津宮
手振り 身振りの 程の良さ
海もなぎるじゃないかいな
さーさ 踊って お見せ
ほんに大島良かとこ
ばいばい
二、
島の嬢もんさんは
踊りがお好き
寄せる夕波 磯千鳥
差すて 引くての 品のよさ
岩も溶けるじゃないかいな
さーさ 踊って お見せ
ほんに大島良かとこ
ばいばい
三、
島の嬢もんさんは
小唄がお好き
通う夏風 波がしら
唄の 調べの 味の良さ
海もなぎるじゃないかいな
さーさ 踊って ごらん
ほんに大島良かとこ
ばいばい