宗像市でみられる場所・時期

宗像沖ノ島，宗像大島，地島で一年中，見ることができる。宗像沖ノ島と宗像大島では生息密度が高く，宗像大島の御岳登山道では突然大きな羽音で飛び立ち，驚かされる。警戒心が強く，木の茂みの中にいることが多いので，観察は困難である。繁殖期にはバタバタと強く羽ばたいて滑空するという求愛飛翔を行う。

特徴

全長４０㎝，雌雄同色である。全身黒く見え，キジバトよりもずっと大きい。体のわりに首が長く，頭は小さく見える。頭部，後頸，背には赤紫色，頸と胸には緑色の金属的な光沢がある。嘴は先が淡黄色で，足は紅色である。

習性

生息するのは島に限られ，よく茂った広葉樹林にのみ分布する。タブノキなどの木の実を好んで食べる。地上で草の実を食べることもある。
繁殖習性は島によって違いが見られる。主に樹上で巣を造るが，地上で繁殖するところもある。
なお，日中は，林内から出ることはほとんど無い。

分布

留鳥として本州中部以南の島嶼に分布し，常緑広葉樹林を好んで生息している。なお，多くの場所では留鳥だが，島によっては季節的な移動があるといわれている。
日本（中部地方以南，伊豆諸島，南西諸島，隠岐など島嶼部）と朝鮮半島南部の海岸・島嶼，済州島，鬱陵島にのみ生息する。

その他

鳴き声は野太く，「グルルッ，ウーウウーッ」と鳴き，牛の鳴き声に似ていると言うことから，「ウシバト」とも呼ばれている。