宗像市でみられる場所・時期

宗像では夏鳥で，４月ころから９月ころまで，市内全域で観察可能であるが，藪を好み，小さな個体であるため，見付けることは難しく，観察機会は限られる。

特徴

全長１０．５㎝程度のスズメよりずっと小さい鳥である。体形に比して頭が大きく尾が短い。雌雄同色。
額から体上面は濃い褐色で，過眼線，側頭線は黒色である。眉斑は長く，淡黄褐色で明瞭である。腮から喉は淡褐色で胸以下の体下面は汚白色，脇から下尾筒はやや暗褐色である。嘴は細長く黒褐色である。足は肉色でピンク色がかっている。虹彩は暗褐色となる。

習性

平地から山地の下草の多い茂みなどで生息する。繁殖期以外は一羽で生活し，灌木の茂みや藪の中の地上を，ネズミのように歩き回る。枯れ草の下も歩くことがあり，昆虫類やクモ類などを捕食する。
「チュッ」と鳴き，地上や小高い場所で「シシシシ」と虫が泣いているように囀る。

分布

夏鳥として屋久島以北の平地から山林に渡来する。カラフト南半分，沿海州，朝鮮半島，日本列島で夏鳥となり，南西諸島，台湾，中国福建省，中国広東省からインドシナ半島北部，バングラディシュ周辺で越冬する。